猪目の由来を調べてふと「鼻」の可能性に至って「猪睨み」なのではないかと考えた

猪目と言う模様が日本では昔から存在します。

 

SNSで話題になったように馴染みのあるハートを連想し、人気のある模様へ認知されてきましたね。

 

しかし神社等の古い慣習を残す場においては「魔除け」「火伏せ」といった意味合いで使われているそうです。

なんでも「猪の目が睨みを効かせる」という意味で、ハートとは真逆の「ガンを飛ばす」という模様だとか。

 

こういった「目」を使った意匠は世界各地で特別な意味を持って使われます。

西洋と東洋の境目と言われるトルコの「ナザール・ボンジュウ」という青い目を象った魔除けのお土産が代表的です。

 

しかし不自然に思われるのが「何故、猪なのか?」というトコロでしょう。

 

確かに猪の目は逆ハート状の形はしておらず、猪が選ばれた理由も解りづらいです。

熊や狼と違い猪は田畑を荒らす側の生物で、雑食性であれど人を食う肉食動物として扱われるのは稀です。

そんな畑の敵がなぜ神社のガン付けなのか。

 

火除けの意味合いとしても現代人には伝わりづらい物ですね。

火除けは放火防止の意味でしょうか。

放火魔を猪が追い払うとか?

ちょっと考え難いです。

 

そこで様々な話を探っていた所、五行説に基づいた水である「亥・子・牛」のイノシシが選ばれたのでは?というお話を聞きました。

ネズミが選ばれないのは神聖視されないのかもしれない。

では牛は?

牛はイメージ良いんですよね、日本。

農耕でも牛車でも牛は特別な意味を持ちます。

ですが遅いイメージも相まって強いとは思われなかったのかもしれない?

 

となるとイノシシ。

昔の日本では肉食が盛んだった時期があり、朝廷で好むドコロか肉だけ食べる習慣すらあったそうです。

狩りの獲物として神社に奉納される対象でもあったり、意外とイメージは悪くない?のかもしれない。

 

しかし目には見えない。

 

猪の目を見ても逆ハート型にはどうしても見えない。

これが何故猪目なのか・・・。

 

これ鼻じゃないですかね?

横から見た「猪の目」ではなく、正面から見た猪の鼻。

そう考えると辻褄が合う。

 

猪から睨まれる時って猪どっち向いてます?

こっちです、真正面。

横から見た猪の目じゃなく正面から突進して来そうな猪の鼻先を象ったのかと思います。

「鼻」ではなく「目」としたのはナザール・ボンジュウにもある様に「目」に監視の意味があるから、名前だけでも目にしたのかもしれません。

名称・命名も世界各地で深い意味を持つ習慣です。

 

「猪がこっちに目を向けてる」と言う意味を持って鼻のマークを「猪目」と名付けたのではないか?

猪目ではなく、猪睨みなのではないか?

という憶測。

 

しかし元来は大陸を経由した文化とも言われており、起源はさっぱりです。

その為あくまで一考察です。