伝承

着物・和服に於ける アメリカナイズド・西洋化による伝統性の欠如・文化価値低下

この記事を読んで、「着物警察が書いた記事」と誤解される方が多いと思いますので、予め明言しておきます。 私が言いたいのは現代に着物マナーと呼ばれる嘘マナーが如何に間違っているかであって、ここに記載された通りにしろという強要を目的とした記事では…

恋や愛の意味を持つ日本の俗信 相合傘や貝合せ等

相合傘 玉虫 貝合せ(蛤・貝桶) 鹿と紅葉(花札) 振袖を振る 相合傘 江戸時代 浮世絵・イタズラの落書き等に見られる。 現代のサブカルチャーにも使用される頻度が比較的多く、現代人に親和性が高い。 玉虫 鎌倉時代頃か 中国の書物「本草綱目」にて「吉祥…

江戸時代、夫婦・親子の愛情を表現した2曲「鶴の巣籠」「鹿の遠音」

音楽にはテーマに合う「感じ」で作曲する と言った手法がよく取られます 例えば夏なら「夏の感じがする」って曲とか、ラブソングなら「ラブソング感がある」とか でもこういった感性はその時代に話題になったり、流行したりした音楽の影響で「そんな感じがす…

愛の象徴としての「ハマグリ」「タマムシ」 日本古来の愛の形と色

世界各国、特有の文化があり、人の愛を示す模様やマーク等も多岐にわたるものです さて今回は日本文化に於いて、そんな人の愛を示す「象徴」のお話 現代に於いてハートマークは西洋由来であるにも関わらず、アジア・アフリカ等の地域を問わずに用いられる「…

猪目の由来を調べてふと「鼻」の可能性に至って「猪睨み」なのではないかと考えた

猪目と言う模様が日本では昔から存在します。 SNSで話題になったように馴染みのあるハートを連想し、人気のある模様へ認知されてきましたね。 しかし神社等の古い慣習を残す場においては「魔除け」「火伏せ」といった意味合いで使われているそうです。 なん…

着物としての襦袢・具足下・鎧下着・鎖帷子・合羽・陣羽織

タイトルにある通り戦国時代に南蛮から伝来した品に影響を受けた当時の日本人が作り出した新しい和服についての話。 戦国時代と言うのは特に合理性が求められる時代だ。 何故なら理不尽な生殺与奪が蔓延るため、文字通りの生存競争に負けない工夫や思想が発…

足袋沓や跣足袋と言って足袋が靴として使われる事もあります

足袋って言うと日本の靴下ってイデアあるじゃないですか? 「襪」から発展した草履用の襪 と言われていますが、これは違う。 本来は靴下の様な役割ではなく、草鞋と足の間に挟む「足カバー」だったんですよ。 草鞋掛け・打ち掛け・甲掛けと呼ばれるカバー的…

襦袢・具足下・鎧下着・鎖帷子・合羽・陣羽織の構成要素

タイトルにもある通り、襦袢・具足下・鎧下着・鎖帷子・合羽・陣羽織を分析して構成要素をまとめる。 襦袢 具足下・鎧下着 鎖帷子 合羽 陣羽織 留め具による着脱の合理性 襦袢 襦袢はヨーロッパ全土に見られる鎧の下に着る服「プールポワン」の一種。 ポルト…

着物の問題点 袴という下衣

伝統衣装とされる文化を復興する。 こんなテーマは古今東西あるもので、今もなお尽きない議題です。 復興論談に必要なのは「問題点」をまとめておく事。 まずは日本の下衣である「袴」の問題点をまとめます。 ①袴の定義が曖昧 ②布の量が多く機能性に欠ける ③…

和ではなく和風を求める人は「じゃあ洋服で良いじゃん」と言います

日本服飾の長所を活かした新しい袴を作ったんですが、ミスが重なり遅れて秋になってしまいました。 秋の涼しさに「今からだとちょっと寒いな」と物憂げになったのは生まれてはじめてです。 さて、タイトルにもある様にちょっと難しい話をします。 周囲の人と…

襦袢・ダブレットの語源や起源 襦袢を下着扱いするのはスーツの上にワイシャツ着る様なもの

和服の長着の下には汗除けの機能を持つ物として着られる肌着、または下着とされる服飾が昔からある。 小袖もその一つであり、七~八世紀以来は下着の扱いとなった。 江戸後期頃には四ツ手と言われるX状の下着も生まれた。 そして今日に至るまで長くその座を…

伝統服飾の発展の過程には洋服の影響によるミッシング・リンクが生じやすい

ミッシング・リンクとは 進化・発展の過程に於ける順番の未発見・不存。 1234 678910 ↑ コレ 伝統的な服飾について調べていると、ミッシング・リンクが多い事に気付きます。 これは西洋文化の舶来による影響で省略しているからです。 チャイナドレ…