蔵の窓は軽量化すれば、一般にも普及させられるのでは? と思い空洞化してみようと思った
江戸時代から続いて蔵の窓に使われる「蓋」なんですが、防火壁でもある為に大変分厚く、土と漆喰で重い物になっています
具体的に言うと、一人で開けるのも困難なレベルの重さらしいです
その為、耐震性の問題等がある事も相まって外す蔵も多い様です
貴重な建築様式でもある為に、慚愧に堪えない次第で・・・・・
軽量化すれば良くね?
考えてみれば軽量化する術が全く無い訳ではないのです
だって現代の科学力を持ってすれば、ガラス張りのカーテンウォールのガラスだって軽量化と高断熱化に成功してる程ですし
そもそも軽量化する工夫事例はあるんです
蔵の蓋には「鏡」って言われる部分があるんですが、この部分って深く彫り込まれてる場合があるんです
そう、深く抉っていれば漆喰でも軽量化出来る訳なんですよ
他にもありますよ、たとえばアルミ等の金属
銅板の扉を使う事例は既にありますが、アルミサッシならぬ、アルミ蓋なんて実現可能ではないでしょうか
というか既に事例があります、ハイこれ
アルミで鋳造してらっしゃるんだそうで、軽量化になるんでしょうね
私が先に考えたと思っていたら、もう既に先人がやっててショックでした
やはり代わりはいくらでもいますね
とりあえず清水蓋(仮)とでも呼称しますか
この清水蓋(仮)の鏡の部分に、ガラス等を貼ればかなり実用性高いのではないか?と考えてる次第です
そんでそう思って作ったのがこちら「オフサフタ」です
えぇ、実はこの緑青錆の蓋は「アルミで作った蓋に虹色ガラスを貼る」というテーマで作りました
中世日本に於いて「おふさの市」「オブサの市」という市がありました
中世日本では「虹=異界の入り口が開いた」と考えられる風俗が有った様で、虹に近い場所で市を開けば異界の客も来ると考えて、オフサ(虹)の市を開いたそうです
蔵造りは基本的に商人の家ですから、その入口や窓ならオフサ色が相応しいかと思ってデザインした次第です
(ガラスの色が無い状態)
まぁ作れないんですけど
だって私建築関係者じゃないので・・・
まぁ私の不能は置いといて
蔵のフタは日本の建築では珍しい文字通りの重厚さがある物です
これは断熱性で最近話題となっている「樹脂窓」でも製造できるのでは?と考えており、伝統建築の様式と現代科学を合わせた「文化性と断熱性」を両立させられるのではないか?とも考えております
日本の町並みはよく「ダサい看板ばっかり」「汚い」「ゴチャゴチャしてる」と言われますが、蔵造りのこの窓なら江戸より続く伝統的且つ、美しい街並みを作る事も不可能ではないと思うんです
まぁ江戸時代の町並みも看板だらけでしたが